次回予告
 

■説六『竜気奔る』■
場面 他の者には見えないという雲七。彼はいったい何者なのか。
往壓は十五年前に犯した罪の記憶を取り戻していく。
その頃、アトルの馬、雪輪は鳥居耀蔵の手によって捕らえられていた。
鳥居は雪輪を異国の神であると言い、その妖夷を操る能力を見定めようとしていたのだ。
鳥居の飼う妖夷の血に、昂ぶり暴れだす雪輪。
変貌した雪輪を鎮めるために、アトルは自らを犠牲にしようとする。
往壓はそれを止めようとするのだが……。

脚本/會川昇
絵コンテ/湖山禎崇
演出/清水明
作画監督/桝井一平
美術監督/佐藤豪志



各話解説



【篠(しの)】
篠 往壓の昔馴染み。往壓の友人である七次(しちじ)と恋仲だったが、十五年前、往壓が七次を殺害。それ以来、往壓を追っていたという……。



【松江ソテ】
松江ソテ 実在の人物で、鳥居耀蔵の手先。本作では、花井、本庄とともに密偵のような役割をしている。彼らの中で、唯一異界を見ることができる謎の多い女性。



【テスカトリポカ】
テスカトリポカ トルテカ神話における戦の神(アステカ神話ではウィツィロポチトリ)。人身御供に反対する神ケツアルコアトルを追放した。



【ケツアルコアトル】
ケツアルコアトル アステカ神話における、羽毛のはえた蛇の神で文化の神。テスカトリポカによって追放されたが、再来を予言した。



【支倉常長(はせくらつねなが)】
元亀二(1571)年〜元和八(1622)年。仙台藩士で伊達政宗(だてまさむね)の家臣。慶長十八(1613)年、伊達政宗の命を受け使節団を率いて渡欧。スペイン領メキシコと直接貿易をすること、仙台領内でキリスト教の布教をするため宣教師派遣を依頼することを目的としていた。幕府も公認の使節団であったが、徳川家康が禁教令を敷きキリスト教の弾圧に乗り出したため、実現には至らなかった。常長は失意のうちに帰国した。



【遠山景元(とおやまかげもと)】
寛政五(1793)年〜安政二(1855)年。通称、金四郎(きんしろう)。官職名は左衛門尉(さえもんのじょう)。遠山の金さんでおなじみの実在の人物。天保十一(1840)年、江戸北町奉行に就任し活躍するが、天保の改革をおし進める南町奉行、鳥居耀蔵と対立し、閑職の大目付に追いやられる。鳥居耀蔵が失脚した後に、南町奉行として復帰した。若年に町で放蕩生活を送り、その際に彫り物を入れたといわれている。



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