次回予告
 

■説十六『機の民(きのたみ)』■
場面 勘定奉行跡部良弼が何者かに命を狙われた。同じように、山崎屋という薬種問屋では洋学嫌いの狼藉者が現われていた。同一犯の可能性を疑い、奇士たちは調査に乗り出す。その頃、アビは町で機の民マスラオと再会する。古き民の掟を破り、妖夷を倒しているアビに怒りを露にするマスラオ。「気砲」という銃をアビに向けるが、アビはマスラオを往壓の追っ手から庇おうとする。そして、山の中で消えた姉ニナイの話を聞かせるのだった。

脚本/會川昇
絵コンテ/錦織博
演出/中川聡
作画監督/金一倍
美術監督/佐藤豪志



各話解説



【マスラオ】
マスラオ 蓬莱(ほうらい)村からやって来た「機の民(きのたみ)」。同じ古き民であるアビとは、知り合いだが……。



【ニナイ】
ニナイ 山の民(さんのたみ)で、アビの姉。昔、山で妖夷にさらわれた。



【印旛沼】
現在の千葉県にある沼。水害を防ぐため、天保14(1843)年に干拓の工事が始まる。その他、江戸時代の享保・天明期にも干拓事業が行われた。いずれも大事業だが、未完成に終わった。



【機の民(きのたみ)】
機の民 本編に登場する架空の設定。山の民(さんのたみ)であるアビは、機の民であるマスラオと再会する。山の民は山に住む人々のことで、機の民は機巧(からくり)を扱う人々のこと。彼らは、古くから存在するが、人別を持たず身分制に属さない。他にも、海で暮らす海の民(かいのたみ)、草原で暮らす草の民(そうのたみ)、河川で暮らす河川の民(かせんのたみ)、芸事を生業とする楽の民(がくのたみ)がいる。

(c) 會川昇・BONES/毎日放送・アニプレックス・電通